「部下って何で仕事の早い部下と遅い部下がいるんだろ」
「何回も指導しているのに、改善が見えないし」
「仕事が遅い部下の指導方法が知りたい」
仕事が遅い部下への指導は、部下の成長やチームの生産性向上のために必要です。
ただし、指導方法には十分に注意しなければいけません。
本記事では、仕事が遅い部下への指導方法について、具体的な4つのステップで解説します。
この記事の信ぴょう性
- 人事担当者として7年間経験。
- 採用面接(年間100名)
- 新人面談(300人以上)
- 退職者のアンケート集計(退職者の理由を調査)
人事担当として働く人の悩みを300人以上聞いてきました。
記事を読んだあとの3つの未来像
- 仕事が遅い部下への指導方法がわかる
- 指導する時に注意するポイントが理解できる
- 職場の生産性があがる
さらに、指導に対して注意すべき点やNGな指導方法についても紹介しています。
ハラスメント防止にも役立つ内容になっているので、ぜひ最後まで記事を読んでください。
目次
仕事が遅い部下への指導方法
仕事が遅い部下への具体的な指導は4つのステップで進めて行きます。
4つのステップを介すことで、「遅い」原因と対策がわかるからです。
次項から解説していきます。
遅れの原因を特定する
仕事が遅い部下に指導するときは、まず原因の特定をします。
改善に向けた具体的なアクションプランを立案するからです。
たとえば、部下が遅れる理由として「作業量が多すぎる」が原因だとします。
遅れの原因を深堀りすると、以下の内容が判明しました。
- 業務の優先順位が明確にしていない
- そのため適切なスケジュールが組めない
- 原因はスケジュール調整の問題だった
遅れだけに目を向けずに原因の追究が必要といえます。
そして、アクションプランを立てることで問題解決につながるでしょう。
課題を共有し助けを求める
課題を共有し、助けを求めるのはとても大切です。
それには、以下のステップを踏むとよいでしょう。
ポイント
- なぜ仕事が遅れるのか原因を考える
- どこで時間を使っているのか、何が問題かをだしてみる
- どうすれば効率的にできるか、シンプルにできるか考えてみる
- まわりに質問したり、上司に相談したりして助けを求める
課題を共有し、助けを求めればチーム一丸となって問題解決に向けた行動ができます。
目標を明確に設定する
目標を設定すれば、部下が達成すべき道が明確になります。
部下は自分のタスクに集中し、仕事を効率的に進められるでしょう。
目標が明確になれば、重要なポイントに集中できます。
また、目標が定まれば目標に向かって成長する機会が生まれます。
具体的には
- 目標を達成のために必要なスキルや知識を身につける
- 新しい方法をチャレンジしてみる
- 失敗してもPDCAサイクルを繰り返す
目標設定は、部下が自信を持って仕事に取り組めるためにも重要な工程です
成果を評価し、フィードバックを行う
仕事が遅い部下には、成果に対する評価やフィードバックがとても重要です。
遅れている部分や改善点を指摘する場合には、具体的なアドバイスを行いましょう。
例えば、、、
- 時間管理の方法を改善する
- 優先順位をつけるには、どうすればよい
一方で、達成した点やよかった点も部下に伝えてください。
部下は承認されれば自信を持って仕事に取り組めます。
そして、フィードバックは継続的な実施が重要です。
部下とのコミュニケーションを大切にし、積極的にフィードバックを行いましょう。
仕事が遅い部下への指導で注意する点
仕事が遅い部下への指導で注意する点は以下の通りです。
- マイナスイメージを与える言葉は避ける
- 非生産的な批判はしない
- 部下の意見やアイデアを尊重する
1つずつ解説していきます。
マイナスイメージを与える言葉は避ける
マイナスイメージを与える言葉は避けることが重要です。
部下に対して否定的な言葉を使うと、モチベーション低下やストレスの原因になりかねません。
部下に対して「なぜこんなに遅いんだ」と怒鳴るような態度を取ると、部下は自信を失います。
そして、モチベーションが下がってしまうかもしれません。
そのため、指導方法には配慮が必要です
具体的には、遅れの原因を共有し、一緒に問題解決に向けての取り組みが重要です。
部下の意見やアイデアを尊重し、共感する姿勢を示しましょう。
それにより、部下のモチベーションを高め、生産性を向上させることができます。
非生産的な批判はしない
仕事が遅い部下への指導では、非生産的な批判をしてはいけません。
部下に対して否定的な言葉を使うと、モチベーションが下がるからです。
代わりに、「もう少し早く進めるには、どうすればよいですか?」と部下に質問し、一緒に課題に取り組むことが大切です。
部下が自分で考え、アイデアを出せるようになると、自信を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。
仕事が遅い部下への指導で非生産的な批判をしなければ、部下のモチベーション維持につながります。
部下の意見やアイデアを尊重する
部下の意見やアイデアを尊重することは、とても重要です。
部下の自己肯定感が高まるからです。
例えば、あるチームのメンバーが新しいプロジェクトのアイデアを出したとします。
上司がそのアイデアを否定的に受け止めると、メンバーは自信を失い、アイデアを出すのを躊躇するかもしれません。
一方で、上司がそのアイデアを肯定的に受け止め、共感する姿勢を示しました。
すると、アイデアを出したメンバーは自信を持ってアイデアを出し続け、結果としてチーム全体の生産性も向上するでしょう。
部下の意見やアイデアの尊重は、部下のモチベーションを高め、生産性の向上には重要な要素です。
上司は共感力を高めて、部下のやる気スイッチを押すことが求められます。
仕事が遅い部下へのNGな指導方法【実例】
ここでは、上司が部下に対しNGな指導をした結果、人事担当者に相談がきた実例を紹介します。
非難や怒鳴りつける
入社して間もない社員から、相談の電話がありました。
仕事を教えてくれる先輩社員が、頭ごなしに非難や大きな声で怒鳴ってくるとのこと。
現場に出向いて、双方に話を聞くと先輩社員の意見は以下の内容でした。
先輩社員からでた意見
- 新入社員が自分の教えた通りにやらない・できないのが悪い
- 自分は入社したとき、すぐ仕事ができたから、新入社員もできるはず
- 厳しい言葉をいわれても、はね返してくるぐらいの気持ちがほしい
先輩社員は、昔の自分と新入社員を比較し、できない社員と決めつけていました。
また、相手の意見を聞かずに、自分本位な指導も問題といえます。
新入社員の相談をうけ、現場責任者に連携し、指導者を変更して事なきをえました。
やはり指導する側は、相手の立場にたって教えることが大切だと感じた案件です
仕事が遅い部下への指導はハラスメントのリスクがある
仕事が遅い部下への指導はハラスメントのリスクがあります。
マイナスイメージを与える言葉や非生産的な批判は、ハラスメントとみなされる可能性があるからです。
日本の労働安全衛生法には、職場でのハラスメント行為は禁止されており、違反者には罰則が科せられます。
また、企業にはハラスメント防止の取り組みが求められており、指導方法には十分な配慮が必要といえます。
仕事が遅い部下への指導方法は、部下の成長を促進するための重要な手段です。
ですが、ハラスメント防止の観点からも指導方法には注意が必要です。
まとめ
本記事では、仕事が遅い部下への指導方法について、具体的な4つのステップで解説しました。
また、指導に対する注意点やNGな指導方法についても紹介しています。
仕事が遅い部下への指導は、部下の成長やチームの生産性向上のために必要です。
しかし、マイナスイメージを与えたり、非生産的な批判するのは避けなければいけません。
上司は共感力を高め、部下のやる気スイッチを押すことが求められます。
部下とのコミュニケーションを大切にし、積極的にフィードバックを行いながら生産性を向上させましょう。